社会保険労務士という仕事のおもしろさ

 以前にも書いたかもしれませんが、私は社労士事務所を開設する前は、一般企業のOLとして働いていました。
 今から思えば行き当たりばったりで社労士として開業したのですが、開業後は正直雷に打たれたかと思うほど、「この仕事おもしろい!!」と思いました。
 開業前は、社労士の仕事といっても、社会保険の資格取得届や喪失届を作成して手続きする、くらいのイメージしかなかったのですが、実は私はOL時代、そんな仕事が大好きでした。書類に判子を押して、クリップでとめて、角をきっちりそろえて出来上がり!というのが好きだったのです。

 ところが社労士事務所を開業すると、そんな書類仕事は全体の2,3割しかないということに気がつきました。とにかく開業後のメインの仕事は営業です。当たり前ですが契約してもらわないことには書類仕事もないのです。そんな単純なことに気がつかずに開業した私でしたが、やってみるとこの営業がすごくおもしろかったのです。

 20代で開業したので、周りの友達は基本スタッフ職です。でも営業相手は基本は中小企業のトップです。スタッフレベルの仕事をしている人と、会社のトップでは全く仕事についての話の面白さが天と地ほどに違います。開業する前まで友達としていた仕事の話は、課長にこんなこと言われて嫌だったとか、こんな先輩がいて嫌だとか愚痴レベルの話が多かったのですが、それに比べてトップの方が目をキラキラさせて、話してくれる仕事の話は面白くて、楽しくて、契約してもらえなくてもいいからとにかくいろんな人の話を聞きたいと思って、できるだけいろんな人に会って、とにかく話を聞いていました。

 OLだと毎日顔を会わせる人も同じだし、毎日同じ会社の同じ世界に身を置くことが多いと思いますが、社労士の仕事は会社ごとに違う世界や価値観に接することができます。「こんなことをしている会社があるんだ!」とか、「そんな価値観があるんだ」という新鮮な驚きが、開業11年経った今でもあります。

 社労士に向いている(お金が儲かるかは疑問ですがこの仕事が楽しい)人の条件は、凝り固まっていなくて、いろんな人がいることや価値観があることを楽しめる人なんじゃないかなと思います。「こうでなくてはならない!とか、みんなこうすべきだ!」と思っている人は、この仕事は楽しくないんじゃないかしら。。なぜならほとんどの顧問先でそんな自分の価値観を強制させ、実現させられることなんてないのです。

 もうすぐ社労士試験ですが、目指している方、頑張ってくださいね!