変形労働時間制

関東で節電をしていても、関西ではいまいちピンとこなかったというのが本音のところですが、原発停止の影響でどうやら関西でも今よりももっと節電しなきゃいけないようです。

関東ではすでに実施していますが、結局のところ平日昼間の電力使用量を下げるためにできることは、その時間に働くのをやめて、深夜や土日などに回すことのようです。

そのためには現在働いている勤務時間の見直しが必要です。
労働基準法では1日8時間、1週間に40時間を超えて働かせると残業代を支払わなければならないという規定があります。これだとあまりに硬直的すぎるので、一定の期間を平均してこの基準を満たすことができれば、OKというのが変形労働時間制です。

節電のために今までとは違う不規則なシフトを組まざるを得ない場合には、この変形労働時間制を取り入れるしかないと思います。ただ、これを使うには、手続きが必要です。何の手続きもせずに入れてしまうと、最悪変形労働時間制ではなかったということで、入れる前と総労働時間は変わらないのにも関わらず、残業代の支払いが発生する可能性があります。

そんな手続き、やらなくてもちょっとくらい大丈夫だろうと思う方もいるかもしれませんが、未払い残業代の問題は日に日に大きくなり、企業規模の大小を問わず、この問題に直面し実際に未払い残業代を支払っている企業は増えています。

節電対策シフトには、変形労働時間制、そして、変形労働時間制を入れる際にはきちんとした手続きを経て導入するようにしていただければと思います。