人事考課において感じること 「スキルと信頼」

こんにちは。東條です。


私はたまたま開業2年目から(現在14年目)縁があって、ずっと人事考課のコンサルティングの仕事をしてきました。
そんななかで感じたことをお話したいと思います。
今回は「スキルと信頼」です。

人事考課では、できるだけ客観的にブレがない数値等の指標ではかるべきというのがセオリーです。しかしながら、この数値の指標だけだと現場で違和感が生じます。それはこの「スキルと信頼」によるものだと思います。

このスキルと信頼は一見似たものに思えますが、性質が異なります。スキルは営業成績など、ある程度数値で測れます。ですが、信頼感というのはとても主観的なものなので、数値で測るのはとても難しいものです。

もちろんスキルと信頼の両方がある社員さんは何ら問題はないのですが、どちらかだけ突出している人が時々います。

一般社員から見れば、スキルがないのに、信頼感だけ厚い人というのは、どうもゴマすり社員に映るようです。特に自分がスキルがあると自負している社員さんは、自分はもっと能力があるのに、なぜあんなできない社員が評価されるんだと不満に感じています。

しかしながら、経営者側から見れば、たとえスキルが低くても、結果が出なくても、経営側が出す要求を常に全力で何とかやり遂げようとする社員さんというのは、安心感があり、なんだかんだと言っても結局高く評価していることが多いです。経営側から見れば、その姿勢が周りの社員さんにも、いい影響を与えているように見えます。また、今はスキルが低くても、今後伸びるのではないかという期待を持っているようです。

もちろん、全く成果が出ていないのに、ゴマすりだけして信頼されている人を高く評価するという訳にもいかないので、この信頼とスキルのバランスを探った考課表にすることが大事です。でないと作った考課表から出た考課結果が、使えないと判断されてしまいかねません。

逆に、社員さんは、経営者が自分の何を見ているのかという視点も持った方がより評価につながりまやすいと思います。スキルだけではなく、経営側は信頼を重要視しているということに気づいてもらえれば、もっと評価されるのではないでしょうか?