中小企業の出産育児支援の難しさ

こんにちは。東條です。

私は日経を読んでいるのですが、女性活用が日本経済を支える鍵だと盛んに記載されています。そんななか、小さく、育児休業を取得した女性がいる会社が、その後採用した社員に占める女性の率が下がっているという記事を見つけました。

なるほど。そうかもしれないと思います。

今まではきっと勤務している女性が会社を出産後、もしくは育児中も続けたいと言うこと自体が少なくて、そういう経験がある会社自体が少なかったんだと思います。法律が徐々に周知されてきて、中小企業でもちらほら出産後やその後の育児中も雇用継続する女性を抱えてみて、その大変さに辟易として、もうイヤだと女性の雇用を控えている・・・というのが、実態なのではないでしょうか。

今のままでは特に中小企業の負担が大きすぎると思います。

なぜならまず、出産育児中の女性の代替要員が簡単に見つかりません。育児休業からの復帰日が保育所次第で、育児休業期間が1年だか、1年半だか分からない、ということは、会社側から見れば、求人を出す時には、雇用期間が1年だか、1年半だか分からないけど、働いてくれるという奇特な人を探さなければなりません。名の知れた大企業ならともかく、賃金水準も高くない、名前も知らない、中小企業にそんな条件でもいいからフルタイムで働きたいという人を探すのは至難の業です。

復帰したら復帰したで、今度は短時間勤務です。
短時間勤務は6時間労働なのでその差の1日2時間程度を埋めてくれる人を探すのは、育児休業中の代替要員を探すよりも更に至難の業です。そして大抵、復帰後1年から2年近くは子供が病気で休むということが多いので、実際は毎日2時間と、不定期の欠勤を埋める人が必要だということになります。

ある程度以上の規模なら、今いる社員で助け合うというのも可能かもしれませんが、少ない人数でギリギリでやっている中小企業では相当な負担となります。

派遣を使えばいいんじゃないかとおもうかもしれませんが、私の知る限り、特に中小企業の女性社員の賃金水準だと、派遣の方が割高になってしまい、中小企業の負担は小さくありません。また、企業が小規模になればなるほど、業務の範囲が広くなって、小さな会社ほど、なんでもやらなきゃいけない傾向にあります。

そんなこんなで苦しんだ結果、女性社員の活躍に期待していた会社でも「もうイヤだ」という結論に至った例を、私も何度も見かけました。また、こんな風に苦しんでいる会社で働く女性社員さんもとてもつらいと思います。

もう少し何とか中小企業側を支援できないものかと思ってしまいます。。