時間管理

前にも触れましたが、社労士として労働時間管理のご相談を受けることが多いのですが、残業代をどうやって支払うのかという問題ももちろん大変なのですが、そもそもの長時間労働をどうやって減らすのかというのが一番大切だったりします。

まあこれも「言うのは易し行うは難し」なのですが、私がいろんなお客様の職場の様子を見ていると、ほんとにざっくりとした分析なのですが、以下のような長時間労働の職場の共通点というのがあることに気がつきます。

1.どれだけ時間をかけてでも、少しでもいいものにしなくてはいけないという価値観がある。
2.働くのはいいことだという価値観がある。
3.予定管理をしていない。
4.仕事の優先順位を明確にしていない。

長時間労働している社員さんというのは、どうも1や2の価値観の元に、とにかくどれもこれも全部やらなきゃいけない(自分がやれるかどうかは関係ない!)ということで、3の予定を管理する意味を見失っていらっしゃるようです。

でも実際は、時間や体力は有限で、その限界を超えて働ける人というのはいないのにも関わらず、限界を考えずに仕事を受けるので、結局全部こなすことができず、関係者や上司のウケも悪かったり・・・。残業代をもらわずにサービス残業で働いていた昔なら、頑張っているという姿勢は褒めてもらえたりもしたのですが、今では仕事もできないのに残業代が高くつくと非難までされて、本人としてみれば踏んだり蹴ったりです。

うちでもスタッフにいつも指導しているのですが、時間管理の7割くらいは予定管理で決まるのではないかと思います。それぞれの作業についてどれくらいの時間がかかるのかを見積もり、毎日の業務予定を立てることが大切なのです。
予定管理をすると、自然と優先順位の確認もできます。
また不意に対応しなきゃいけないことも、必ず発生するので、絶対やらなきゃいけない業務は7割程度におさえ、後の3割は時間があったら先にやっておいたほうがいいことを入れるようにします。

忙しいと予定管理に割く時間が惜しくて、予定管理はせずに、目の前にある切迫した業務をかたっぱしから片付けるというスタイルに陥りがちなのですが、そうすると、本来先にやっておいたほうがよいことが、後回しになって、更に時間がかかるようになってしまったり、悪循環です。

分析の1と2については多分「そりゃそうだ!これが日本企業の力の源泉だ!」というご意見も多いと思いますが、3の予定管理については改善しなきゃと思う方もいるのではないかなと思いますがいかがでしょうか。