カインの末裔

せっかく購入したアイフォンを活用すべく、お薦めアプリとして紹介されていた青空文庫を以前ダウンロードしていました。何点か気になる小説をダウンロードし、でもそのまま読む時間もなく、放置だったのですが、この2週間くらい、何かと待たされることがあり、その待ち時間を使って読んでみたのがこの小説です。

ということで、一気に読んだ訳ではないのですが、読後何かざらっとした感触が残り、ちょっと暗くなってしまいました。

これは、有島武郎という作家が書いた小説です。この小説の主人公は自分勝手で周りと合わせるということを知らず、でもなぜか妙な自信もあったりするという主人公であり、その性質故に犯罪を犯してしまいます。

でもなぜか、自分とは対岸の人として突き放して考えられないのです。
きっとそこが、読後のこの感触につながっているんだと思います。

読み応えはあります。